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2026/03/20 14:03

琵琶の葦布®︎とは

滋賀県・琵琶湖のほとりに広がる「葦(よし)」。

この葦は、ただの植物ではありません。
水をきれいにし、生き物のすみかとなり、琵琶湖の環境を守る大切な存在です。

そんな葦を使って生まれたのが、
「琵琶の葦布®︎」です。

琵琶の葦布は、
刈り取った葦を繊維として活用し、布として織り上げた特別な素材。

自然の風合いをそのまま感じられる、
素朴でありながら、どこか上品さも持つ生地です。

※琵琶の葦布®︎は高麻株式会社の登録商標です。

葦から布になるまで

琵琶の葦布は、
自然に生えている葦を、そのまま布にしているわけではありません。

いくつもの工程を経て、
ようやく「生地」として形になります。


① 葦の刈り取り

冬の琵琶湖。
水辺に広がる葦を、人の手で刈り取るところから始まります。

この「葦刈り」は、
景観を守るだけでなく、
水質の浄化や生態系の維持にもつながる大切な営みです。

② 葦を“紙”へ

刈り取った葦は、細かく砕かれ、
繊維を取り出して「葦の紙」へと加工されます。

植物の繊維を一度紙にすることで、
素材として扱いやすくなり、
次の工程へとつながっていきます。


③ 紙から“糸”へ

できあがった葦の紙を、
細くスリット状に裁断し、
撚りをかけながら「糸」にしていきます。

この工程はとても繊細で、
均一な太さや強さを保つために、
丁寧な技術が求められます。

④ 糸から“生地”へ

葦から生まれた糸は、
他の素材(綿など)と組み合わせながら織り上げられ、
ようやく「布」として完成します。

自然素材ならではの風合いと、
織りによる強度。

その両方を兼ね備えた生地が、ここで生まれます。


環境とともにある素材

葦は、毎年刈り取ることで
水質の浄化や生態系の維持につながります。

つまり、
この素材を使うこと自体が、
琵琶湖の環境を守る活動の一部でもあります。

ものづくりを通して、
地域の自然とつながっていく。

それが、琵琶の葦布の大きな価値です。


ヌノニシタイが琵琶の葦布を使う理由

私たちヌノニシタイは、
「つながり」を大切にしたものづくりをしています。

人と人。
地域と文化。
自然と暮らし。

三つ編みのように、
それぞれが重なり合うことで
強く、美しくなると考えています。

琵琶の葦布は、まさにその象徴です。

琵琶湖の自然、
地域の営み、
そして職人の手仕事。

それらが重なって生まれるこの素材に、
私たちは強く惹かれました。


「素材の背景まで、届けたい」

バッグは、ただの道具ではなく、
その背景にある物語ごと持つものだと思っています。

どこで生まれたのか。
誰が関わっているのか。
どんな想いが込められているのか。

琵琶の葦布を使うことで、
そのストーリーを一緒に届けたい。

そして使っていただく方にも、
少しだけ琵琶湖の風景や、
この土地の空気を感じてもらえたら嬉しいです。


最後に

一本では弱い繊維も、
重なり合うことで、強くなる。

それは素材も、
ものづくりも、
人のつながりも同じです。

琵琶の葦布とともに、
ヌノニシタイのものづくりを、
これからも紡いでいきます。